退職祝いのプレゼントの相場と贈り方のマナー
大切な思いを伝えるからには失敗したくないですよね。
退職祝いのプレゼントでNGの品物から、金額の相場やのしの付け方、渡すタイミングまでマナー全般、定番の品物をご紹介します。
退職祝いでどんな気持ちを伝えたいですか?
お世話になった上司、活躍してくれた後輩、一緒に働いてきた同期、同僚に対して、感謝の気持ちを伝える手段の一つが退職祝い。
とはいえ、年代や性別によっても好みが違ったり、役職・立場によっても贈るべき品物の一般的な相場や格があったりします。
せっかく感謝の気持ちを伝えようと思っていても、マナーや渡してはいけない品物などの一般常識・ルールを知らないと、伝わる気持ちも伝わりませんよね。
ポイントを抑えつつ、大切な思いを伝えましょう。
渡してはいけない品物
退職祝いでは、避けた方が良い品物がいくつかあります。
立場や間柄によっても渡してはいけないものありますので注意しましょう。
下着などの肌着については一般的に生活に困っている人にあげるものとされておりモラルとしては贈り物としてはふさわしくありません。
また、靴やスリッパなど足元に身につけるもの、マットなど足で踏みつけるものについても失礼にあたります。
ハンカチについても贈ってしまいがちなイメージがありますが、実はNGな品物。
ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書きます。
この漢字の表記が、「手切れ(てぎれ)」を想像させるということで、お祝いの場では相応しくないとされています。
女性向けのプレゼントとして注意したいのが「櫛(くし)」です。
櫛については、「くし」という読みが、書き方を変えると、「苦」「死」を連想させてしまう可能性があるため、NG。
他に「く」や「し」、「九」や「四」が読みや書きで出てくる品物は注意しましょう。
茶葉のセットなど重宝しそうなものですが、お茶関連の品物についてもNG。
お茶は香典返しなどお悔やみの場で使われることがあり避けた方が良いようです。
目上の方に渡してはいけない品物
万年筆やボールペンなど選んでしまいそうですが、文房具については要注意です。
文房具については「勤勉に」という意味が込められており、目上の人に対しては失礼な意味に捉えられてしまう可能性があります。
定年退職の方などに対してビジネスグッズは「もっと働け」という意味に解釈される可能性があるため、贈らない方が良いでしょう。
後輩や若手などには良いかもしれませんが、渡す相手によって注意が必要なアイテムです。
時計については、プライベートでの利用シーンも想定できるのですが、ビジネスグッズのイメージが一般的には強いため、避けた方が良い品物です。
入学祝い、結婚祝いなど現金でお祝いを渡すシーンもありますが、現金のプレゼントには「生活の足しにしてください。」というメッセージが込められてしまうので失礼にあたります。
「プレゼントを選ぶ手間を省いたのかな」などと余計な気持ちを抱かせてしまう可能性もあり、おすすめしません。
割れ物については、「割れてしまう」、「壊れてしまう」ということを連想してしまい好まれません。
ちなみに刃物についても、結婚祝いなどで避けられますが「縁を切りたい」という意味に捉えられてしまうこともあるので注意が必要です。
プレゼントを渡すタイミング
退職祝いのプレゼントは、全社でもしくは大きな会社であれば部署メンバーで集まってメッセージカードや寄せ書きなどと一緒に渡すケース、あとは特にお世話になった方や感謝の気持ちを伝えたい相手には、個別に渡すケースとそれぞれあるでしょう。
ただ、いずれのケースにおいても、本人の退職が正式に決まってから、もしくは辞令が出てから、1週間~2週間の間に渡すのが一般的。
内示が出て知っているような場合でもあまり早すぎると「早く出て行け」という意味に解釈される可能性もあり好ましくありません。
また退職日当日は身の回りの荷物などで手が一杯になる可能性があるため、できるだけ避けた方が良いかもしれません。
また、やむを得ない事情などでどうしても退職までにプレゼントを渡せなかった場合でも、個別に食事や自宅に出向いて渡すケースなどもあるようです。
退職祝いに贈るプレゼントの価格の相場
退職祝いについては、渡す相手の立場、役職、関係性や、
個人で渡すか、連名で渡すか、によって相場感が変わるようです。
あまり安価なものを渡しすぎても角が立ちます。
一方で、退職祝いのお返しは基本必要ないのですが、あまり高価なものを渡しすぎると贈られた側が気を遣ってしまいます。
相場感や社内でのこれまでの慣習、関係性に合わせて適切な価格帯を調整しましょう。
個人で贈る…3,000円~5,000円程度。
複数人の連名…30,000円程度。
個人で贈る…3,000円程度。
複数人の連名…10,000円程度。
表書きやのしのマナー
退職の理由は人によって様々です。
定年、出産、家庭の事情、途中退職など。
したがって、退職祝いの熨斗については注意が必要です。
表書きは「祝定年御退職」「感謝」「謹呈」「おはなむけ」「御祝」など、様々なパターンがあります。ただし、一番無難な書き方は「御礼」でしょう。
「御礼」であれば、様々な退職理由に対応でき、一番失敗のない表書きとなります。
表書きは水引の結び目からみて上部に記載しましょう。
水引については、色は紅白を使用し結び目は「蝶結び」になります。
水引の結び目からみて下部に贈り主の名前を記載しましょう。
個人の場合は個人の氏名を、連名の場合は、「(社名or部署名)+一同」で記載しましょう。
定番の品物
退職祝いのプレゼントとして、どんな性別、どんな年代でも贈りやすい定番の品物について紹介します。
送別でお決まりの贈り物と言えば花束です。
定番の花はバラです。
バラは色によって意味が異なりますが赤いバラは「情熱」や「愛情」を示し新しいスタートに相応しく、ピンクのバラは「感謝」「しとやかさ」などを示し感謝の思いを伝えるのにぴったりです。
また、スイートピーは「門出」という花言葉を持っており退職祝いに人気の花になっています。
長持ちする本物の花として知られるプリザーブドフラワー。事前に準備ができること、
永く飾っておけること、そして眺めるたびにその思い出を思い起こせることから、男女問わず人気が定着しています。
ピンクのバラの花言葉は<感謝>。
青いバラの花言葉は<奇跡・可能性>。
渡す相手との関係性から、花言葉に気持ちを込めるのも
オリジナル感があって喜ばれます。
定年退職などの場合は名入れのギフトも良いでしょう。
名入れできるギフトとしては、例えば、日本酒や焼酎などのお酒、コップや湯呑、お箸、器など、記念に残る品物に名入れをして渡すのが良いでしょう。
特別に用意されたことを感じられればきっともらう側も喜んでくれるでしょう。
バスタオルは使い勝手もよく、上質なバスタオルは自分ではなかなか買わないかもしれませんが、もらえれば嬉しいもの。
名入れギフトを紹介しましたが、バスタオルに名入れをしても良いかもしれませんね。最近だと今治タオルが人気になっています。
中には木箱に包んであったり、桜模様の刺繍が入った品物などもあり、贈り物にぴったりの品物です。
定年退職であれ、転職であれ、寿退社であれ、どんな理由の退職者にも贈りやすい、選びやすいのが、キッチン用品となっています。
デザイン性の高いブランドのキッチン用品を渡すと喜ばれるかもしれません。
ただし、刃物はNGな品物として捉えられる可能性があるので注意が必要です。
「お疲れ様でした!」そんな気持ちが伝わりやすいのは、入浴剤かもしれませんね。
セットになった入浴剤は重宝されるかもしれません。
場合によっては形に残るものをならべく受け取りたくない方もいるかもしれませんが、そんな方含めて気兼ねなく渡せ受け取られる品物になっています。